長期的な関係

発注先のインド企業に良い仕事をしてもらうには、契約書にこちらが望む業務の内容、レベル、検証方法などを記載し、合意しておくことは言うまでもありません。ただ、こちらを大事な顧客と扱わせる努力も同じ位重要なことになります。

私もインドとの仕事をする前は、インド人はドライで融通が利かないというイメージを持ってましたが、実はインド人はウェットで、気持ちで仕事をするということがわかってきました。

インド人は金儲けにシビアで、契約外の追加要求に対しては柔軟に対応ができない、と思ってる人が多くいます。それも事実ですが、インドの業者と新たに取引を始めようとする場合には、インド企業は、(大規模プロジェクトのような場合は別にして、)目先の仕事の利益より、その顧客と将来にわたって長い取引ができることの方をより重視します。

当社は、日本企業のインドでのビジネス・サポートをメインにしていますが、インド企業の対日ビジネスのサポートもしています。先日やったIT関連の案件では、「この仕事をやりたいのなら、見積価格をまず下げて、実績を積むことから始めるべき」と言ったところ、上司と相談して、見積金額をかなり下げてきました。

また数年前には、私がサポートしていたインドのエンジニアリング企業が、日本で新規顧客から受注しましたが、その際にも、思いっきり価格破壊して受注しました。インド企業は、そこに将来性が見えれば、思い切った戦略をとれる柔軟性も持っているのです。

これは、インド企業にはオーナー企業が多くトップダウンなので、大胆で迅速な対応ができやすいということもあります。

ですので、初めての取引先に対しては、その一件の仕事で儲かることよりも、その仕事次第で今後長期の取引を考えていることをアピールする方が効果的です。「長期的な関係」という言葉は、インド企業には大変効果的な言葉ですので、「ここぞ!」という時には使ってください。

長期取引の可能性が見通せる場合には、目先の仕事には、思いっきりディスカウントもするし、追加要求などにも柔軟に応じてくれることを覚えておいて下さい。

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