全体の中の位置づけを意識する

インド人とのコミュニケーションの際に私が気をつけていることは、全体の中での位置づけを意識して話すということです。それは、そういう質問をよく受けてきたからです。

インド人は空間認識力が高いと言われています。これは、自分の位置を過去や未来の中で位置づける輪廻転生というインド古代からの思想とも関係するでしょう。それで仕事においても、今のその業務は顧客の大きな目的の中でどういう位置にあるかを考えて、仕事しようとする意識が強いのです。

ですのでインド人に仕事を頼む場合は、やってもらう仕事の全体の中の位置付け、すなわち背景や目的、これまでの経緯やその後の展開などについて、できるだけ話すようにすることが大事になります。こういう説明はなくても仕事はしてくれますが、説明した方がよりモチベーション高く、良い仕事をしてくれます。

インド人がいろいろ聞いてくる事に対して、「いいからやって!」みたいな依頼の仕方はいけません。全体がわからないと指示された業務範囲内でどう動いた方がベストかがわかりませんし、業務効率を上げる創意工夫もできないからです。

そして、もうひとつ大事なことは、仕事が終わってからも顧客のフィードバックを伝えてあげることです。その上で、想定される次のフェーズの予定も伝えることです。こうしたことは、やった仕事の達成感を高めますし、次の仕事へのモチベーションも高まります。

検討してもらった仕事が失注したとか中止になった場合であっても、その連絡をしっかりしてあげることです。中止になったという情報を伝達するのは面倒くさいかもしれませんが、フォローをきちんとしてくれる人だと思われれば、次にその人に頼んだ仕事も、より良くやってくれるようになります。また、仕事の成果が出た場合には、喜びを共有できて、連帯感が増す効果もあります。

先日当社が輸入代行しているものについて、日本側顧客にお願いして(彼らは英語はあまり得意ではないのですが)、電話でインド側製造業者と一言直接話してもらいました。これなども、インド側業者にとって、実際のエンドユーザーの声を直接聞くことは、顧客を感じる事ができ、モチベーションも上げることになるのです。

このように、全体像を示す、関係する周辺情報を伝えることを心がけると、よりスムーズに仕事が進むようになります。

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