インド人夫婦間の力関係について

今回はインド人家庭での、旦那と奥さんとの関係に関するトピックスを紹介します。

先日東京で、インドの大企業で長く日本に駐在し、定年退職されたインド人の方とお会いしました。その人の亡くなられた奥様はプロの画家で、彼女は日本滞在時に各地を回って多くの絵や貼り絵を書きためていました。それで彼は、奥様をしのんで日本で個展を開いたのでした。彼は本当に奥様を愛していたのです。と同時に、先日亡くなられた野村監督のような、奥さんに先立たれた男の弱さも感じました。

インドは外形的には男尊女卑的なお国柄です。しかし、私がインド人と話していて感じることは、皆、奥さんを本当に大事にしていますし、家庭では奥さんの発言権の方が大きいということです。ですので、外形的な男尊女卑でインドを判断すると間違えます。

次に、以前知り合いのインド人の家庭を訪問した時に聞いた話が面白かったので、紹介します。そこのインド人夫婦が来日してすぐの頃、旦那が近所のスーパーでブラジル人らしき女性が、ものすごいミニスカートと薄着でスーパーのレジをやっていた、という話を興奮気味に家庭で奥さんにしたそうです。インドにはミニスカートの女性なんて、ほとんどいないですから。

そしたら、彼が「もう一度見に行ってくる」と言うので、奥さんが「私も一緒に行こうか」と言ったら、「来なくて良い」と言うんだと、奥さんがあきれて話してくれました。旦那は横で頭をかいていました。

これを聞いて、面白くて笑ってしまいました。完全に奥さんの方が、精神的に旦那より上にいる感じでした。ちなみにその家庭では、宗教上の理由だと思うのですが、夕食は旦那が食べ終わってから奥さんが食べるんだそうです。

その場にいた、長年インド企業に勤めていて多くのインド人を知っている日本人女性の経験によると、日本に来るような中流以上のインド人の家庭では、ほとんどが奥さんの方が強いと言っていました。

また彼女は、インド人男性と日本人女性のカップルで日本やアメリカに住んでいるケースでは、浮気する旦那が多いという持論を展開していました。その女性の意見では、インドを離れた男性は思いっきり開放感を感じる上に、日本人の奥さんはインド人の奥さんに比べて、旦那への管理がゆるいからだそうです。

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