インド人のアグレッシブさが、仕事の幅を広げます

これまでも述べてきましたが、インド人はお金儲けが好きで、ハングリー精神の持ち主で、ポジティブで、楽観的です。従って、仕事に関しては、すべての面でアグレッシブです。

アグレッシブな人と付き合うことは、楽しいことです。なぜなら、仕事に関するこちらの問いかけに、おおむねポジティブなリアクションがあるからです。インド人と付き合ったことのある日本人と話をすると、ほとんどの人がインド人のこのような態度に感心すると同時に、影響も受けています。

インド人のアグレッシブに取り組む精神は、私の現在の仕事にも大きな影響を与えてくれました。

私が代表を務めております(有)アイジェイシーは、当初前職での経験を踏まえ、日本企業のインドでのソフトウェア開発を支援する目的で設立致しました。しかし、言葉の問題などで日本企業は中国との取引を望み、なかなかインド企業との取引が広がらず苦しい時代が続きました。

その時、ある顧客から「自社の製品をインドで売りたい」という問合せがありました。当時そのような業務はやったことはありませんでした。しかし私としては売り上げを上げなければなりませんでしたので、何とかできないかと、知り合いのインド人に聞いてみました。

そのインド人はもともと、そういう仕事の人ではなかったのですが、お金になるのならと引き受けてくれ、無事その仕事を終わらせる事ができました。そうした経験を経る内、インドでの販路開拓は、今では当社の主力事業のひとつとなったのでした。その他、例えばネパールやミャンマーでのソフト開発のような初めての業務にも、取り組むことができました。

それ以来弊社では、インドに関するどのような依頼であっても受けるようになってます。なぜそんな何でも引き受けれるなどと軽々しく言えるかと言うと、それができるパートナーがいなければできる人を探して実行するからです（それでも検討の結果難しい、という事もありましたが）。これに関して京セラ創業者の稲盛和夫さんも、「今はできないものを何としてもやり遂げたい」という強い思いからしか、創造的な事業、創造的な企業が生まれることはない、と言われてます。

このように、現在弊社があるのも、インド人のお金儲けへのハングリーさとアグレッシブさに助けられたからだと思ってます。

また、このようなインド人のアグレッシブさは、インドレストランでも見て取れます。私は、福岡で3人のインド人のレストラン・オーナーを知っていますが、彼ら3人のインド人オーナーは皆、レストラン以外にも貿易など手広く事業をしています。日本人レストランオーナーの場合は、レストラン以外の事業までやっている人はそう多くないと思います。インド人はこだわりがないというか、貪欲なのです。