いろんな人がいる中でビジネスを回す

私は、インド関連の仕事をするようになって、20年以上になります。そこで感じる事は、インド人は本当にいろいろな人がいるなぁということです。もともとの人口が多い上に、多くの民族で構成され、多くの言語があり、国土も広いので当然でしょう。ですので、インド・ビジネスにおいては、日本人同士のように空気を読んだり、あうんの呼吸はないと考えておかねばなりません。

私は数多くのインド人といつも接していますが、そのほとんどは中間層以上の人で、インド人全体から見れば一部の層ということになります。

ただ、中にはようやく中間層に入ってきたような人もいます。そういう人と仕事上の付き合いをしてみてわかったことは、改めて格差の大きさ、すなわち報酬の安さです。

専門のスキルを必要としない仕事を彼に頼んでみると、それまで私が知るインド人の3分の1から4分の1で仕事を請け負ってくれます。その人がいることは、他のインド人に対して強気の交渉ができるというメリットもあります。

ただ、高いスキルを磨く機会がなかったことは仕方がなく、かなりの時間をさいて仕事の仕方や注意することなどについて、根気強く教えていかなければなりません。しかし、向上心はものすごく旺盛ですので、教えがいはあり、自分自身のレベルアップにもつながっています。

こうしたことから言えるのは、やはりインドではいろいろな人と付き合うことが、自分の、または自社の仕事の可能性を広げてくれるということです。ただ仕事で付き合う際は、現時点でスキルはなくても、コミュニケーション力があることだけは確認しておきましょう。

それでも、メインとなるビジネス・パートナーには、やはりできる人でなければなりません。できる人かどうかは、インドビジネスの成否を決定付けますから。パートナーを探す場合には、出来る人、自分にあう人をいかに見つけるかがとりわけ大事です。その上で、できる人になるべく仕事を集めてがんばってもらう事です。

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